年賀状はいつからはじまった?

そもそも年賀状はいつ頃から書かれはじめたのか?
これはカンタンに見当がつきます。
郵便制度がない時代には今のような年賀状は存在していなかったはずですから、郵便制度が導入されたあと、つまり明治以降にそのルーツを探ることができるはずです。

ちょっと調べてみたところ、郵便制度のスタートは1871年、明治4年であることがわかりました。
この制度の発足に尽力したのが前島密であることはよく知られていることですよね。
この年の3月1日に、東京・京都・大阪の三都市と東海道線の各駅で、郵便物の取扱、切手の発行が始まり、翌年にはほぼ全国的に実施されたとのことです。

では、問題の年賀状。これはいつ始まったのだろうか?

これは、ハガキの発売と密接な関係を持っています。
ハガキは1873年から発売され、全国均一料金制が実施されました。
これは当時の人たちにとっては大きな魅力だったことでしょう。
電話もメールも普及していない時代に、遠方の人に低価格で情報を伝達することができる。
これが新年のあいさつのきっかけとなっていったのでしょう。
ちなみに、「切手」「ハガキ」などの造語は全て前島密によるものだそうです。
密、すごいじゃないか!

そして、1899年に年賀郵便特別取扱が開始されます。
一部の郵便局で、年賀状を年内の一定期間に出せば、1月1日の消印で元旦以降に配達するというシステムをスタートさせたのがきっかけです。
この「一部の郵便局」が次第に拡大されて、現在のように全国的に展開されるようになっていったわけです。
そして、今からちょうど100年前の1905年には全国の郵便局で年賀郵便特別取扱が実施されるようになったといいます。

こうして、全国的に12月中に「旧年中はお世話になりました。今年もよろしく」とちょっと先取りしたメッセージを書くようになったんですね。